Vol.07 吉井 千晴さん

「あなたと出逢えてよかった」。この言葉をかけていただけることこそ、私の原動力です。

前職の出版業界では誰もが認めるスーパー営業女子、そして今の会社でも積極的に新しい風を吹かせています。なぜ、そんなに営業を頑張れるのでしょうか?

「あなたと出逢えてよかった」。

この言葉をかけていただけることこそ、私の営業パワーの源なのですが、では、「あなたと出逢ってよかった」と思っていただくには、どうすればいいのか?
それは一言でいうと、「出逢うことで、相手に何かしらの“旨み”=プラスを感じていただけるようにすること」だと思っています。たとえば、担当者様と同じ目線に立って、一緒に真剣に考え、応援し続けることで、少しでも心強く感じてくださったり、新たな発見のお手伝いになったりすることなのかなと。そうして小さなプラスを積み重ねることで、大きなプラスに繋がり「出逢ってよかった」と思ってくださるのでは、と考えております。美酒に出逢うと人は「美味しい」と幸せな気分に浸れます。同様に、出逢った方には“旨み”を感じていただけることこそお互いに幸せを享受できるのだと信じています。

実は、この信念は最初からもって生れたものではありませんでした。就職活動中に抱いていた営業のイメージは「頭を下げて、お願いをして、買ってもらう」もの。むしろ営業なんて、と敬遠するほどでした。
しかし、あるベンチャー企業の社長の言葉が私の人生を変えました。
「君は、営業向いているよね」
営業なんて、とレッテル貼りをしていたところ、その一言で何か新しい自分を発見したような感覚が芽生え、急速に興味を持ち始めました。

“営業”って、なんだろう?私にも“営業”できるのかな。

やはり、興味の高さは人を呼び寄せるものですね。当時の大学サークルOGや知人紹介に至るまで、短期間のうちに30人の営業マン、営業ウーマンと知り合うきっかけを得ることができました。

その中でも、一番輝いていたのは、ある40代の女性。ご自身の“営業話”をそれはもう、オーラを放つほど喜々とお話しくださり、「世の中には、こんなにも営業を心底楽しんでいる人がいるんだ!」とその女性と、そして営業に対して憧れを抱くようになりました。
そこから私は営業一筋で就活を進め、ご縁のあった前職の出版社へ入社を決めたのでした。

「サントリーさんあっての、吉井さんあっての、うちだから!」 あのとき流した悔し涙は、のちに嬉し涙に生まれ変わりました。

吉井さんと話すと、人はすぐに「吉井ファン」になってしまいます。
そんな吉井さんに失敗経験なんてあるのでしょうか?

忘れもしない、転職したばかりの4月。当時は震災の影響で自社商品さえも出荷が追いつかないなど、業界全体が大混乱の時期にありました。そんな中、担当者様からお問い合わせをいただき、転職後初めての商談に向かいました。緊張しながらも無事に初商談も終わり、ホッとしながらそのときは帰路につきましたが、しばらくして取り返しのつかない間違いをしてしまったことに気づきました。

需給状況をお伝えする際に、商品を間違えてしまったのです。ホテルの担当営業としては絶対にしてはならない過ちでした。
弊社のお酒の主力商品と別商品を間違え、担当者様先のホテルには入荷されるべき商品が全く出荷されなかったのです。当然のように、ホテルの現場は大混乱です。日頃お世話になっている部門のみならず、あらゆるご担当者様に大迷惑をかけました。そして何よりも、そのホテルをご利用していただいているお客様に「飲みたいお酒がない」状況をつくってしまいました。

即、謝罪訪問をするべく担当者様へ伺いました。日頃は温厚で優しく、笑顔を絶やさない方でしたが、その時は厳しい表情で、と同時にひどくがっかりした表情でこう仰ったのです。

「自社商品に対して知識がないなんて、営業として致命的ですよ」

まがいなりにも私は4年もの営業経験があり、それなりに紆余曲折しながら努力を重ねてきました。しかし、いくら転職して新人だからといって、自社商品を理解していないまま案内してしまう浅はかさが情けなく、悔しく、涙が頬を伝い落ちました。

名誉挽回するため、私は2点の行動計画を掲げ動きだしました。
まず1点目は、「とにかく商品のことを勉強すること」。
実はサントリーに入社するまではお酒は飲むのは好きだけれど知識などなく、ウイスキーにいたっては未知なる世界でした。
とにかくまずは自社製品を知らなければ、と独学で勉強したり、先輩に教えていただいたり、担当先のバーでバーテンダーさんに教えていただいたこともありました。
そして2点目は、「とにかく現場を知り尽くす」こと。それまでホテルバーなどにもほとんど行ったことがなかったのですが、平日に現場をとにかく訪ねるのはもちろん、土日プライベートでも積極的にホテルに足を運ぶようになりました。現場の様子を観察し、自ら体験し、研究を重ね、どんなことが提案出来るのか、経験がないからこそより消費者目線で考えることが出来ました。

日を重ねるにつれて、現場に近くなればなるほど、ホテルに何が必要なのか、何を提供したらもっと喜んで頂けるのかが少しずつ肌で感じられるようになってきました。そしてご提案を担当様が採用して下さる確率も着実に上がっていったのです。すると、担当様の販売モチベーションも明らかに向上され、私自身もどんどん営業が楽しくなっていきました。

その結果、大失敗でご迷惑をおかけしたホテルでの売上が、なんと昨年対比150%達成することができました。それはそのままホテルの売上にも貢献させていただけたようで、現場の皆様も大変喜んでいらっしゃいました。そしてあの時の担当者様が私にこう言葉をかけてくださったのです。

「サントリーさんあっての、吉井さんあっての、うちだから!」

あの時に流した悔し涙が、同じ担当者様の前で嬉し涙に生まれ変わりました。ありったけの情熱を注いでいるホテルの担当様に、こう必要と感じていただけたことこそ、営業をやっていてよかったと思う瞬間です。

吉井さんを「かしこカワイイ」にさせる3つのチカラ!

「白州」をお気に入りのホテルバーで愉しむ至福のとき ウィスキー女子×ホテルバーという新しい生き方!

それまではウイスキーと無縁だった私が、この会社で初めて取り組んだフェアのアイテムが、白州。ある担当様先では3か月で30本売れば御の字というところ、なんと3倍の、3か月で90本達成することのできた想い出の品。スッキリ味で森の香りが心地よく、女性にこそお勧めの逸品。自分へのご褒美としてもホテルバー×ウイスキーにハマっています。

公私ともに大活躍中のFaceBook。異業界だからこそ得られる情報に刺激をもらう

移動中などに積極活用しているのがこのFacebook。大好きなお酒やホテルの情報発信もできるし、異業界の知人から得られる感度バツグンな情報も貴重。昔おつきあいのあった書店さんの方がおススメする本などは積極的に買って読んでいますね。

私の人生に衝撃を与えた名作「超訳 ニーチェの言葉」

前職の出版社で念願の夢だった100万部達成を叶えられた忘れがたき宝物。大好きなフレーズは「今のこの人生をそっくりそのまま繰り返しても構わないという生き方をしてみよ。」人生は1度きり。それなら思いっきり大胆に生きていきたい。人生の岐路に迷ったときにも背中を押してくれる一冊です。

8:00
出社。メールチェック
9:00
始業。提案資料作成。
メニュー作成、ツール等手配
アポイント取り
12:00
ランチ
オフィス近辺を職場の皆さんと行ったり得意先に業務店調査に行くことも
13:00
営業先訪問
主な担当エリアは台場と舞浜
購買部を中心にテーブル商談
17:00
現場訪問
バーや料飲施設が込み合う前に店頭にて現場スタッフと商談
20:00
終業
22:00
ゆっくりお風呂に浸かりながら読書タイム
24:00
就寝

旅行こそ、私のエネルギーの源。自分を成長させるために、日本全国へ、そして世界へ!

>営業女子の自分磨き。
仕事以外の場所で、ハマっているものはありますか?

休暇をいただくたびに旅行に出かけます。年内だけでも四国、屋久島、ニューヨーク、パリ、そしてメキシコに行ってきました。世界遺産を訪れるのが大好きで、自分のベストトリップはトルコでした。あの不思議で美しい光景は今でも心にしっかりと焼きついています。
国内外それぞれの自然、文化、歴史、美しさに触れると、自分がちっぽけに見え、日々の悩みなんて吹き飛んでしまいます

旅行では自然に触れて感性を養うのはもちろん、その土地の“人”と触れ合うのも大きな楽しみの一つ。通常の自分の活動範囲だけでは出会えないような感性や価値を学ぶことも多く、モチベーションもグッと上がります。

自分にとって旅行とは“自分を高められるパワーの源”。次はどこを訪れようかな、というワクワクがあるから仕事も頑張れます!

悩める営業女子へ。吉井さんから応援メッセージ!

最後に、全国の営業女子へ応援メッセージをお願いします!

営業をしていて思うことは、「見ててくれる人は、必ず見ててくれている」ということです。
「女性はニコニコしているだけで成績上げていいよね」と時には言われることもあるかもしれません。しかし、現実はまったくそうでないことくらい現場で奮闘されている皆さんならご存知だと思います。
お客様のプラスに少しでもなれるようにするには、どうしたらいいのか。
その気持ちを忘れずに、ただひたすら真摯にがんばっていれば、自然と相手に伝わり、評価していただける時がくると思います。お客様に「あなたと出逢ってよかった」と感じていただけるよう、お互い頑張っていきましょう

吉井さんにとって営業とは?

営業とは一期一会

この記事は2011年12月時点のものになります。

編集後記

千晴(吉井さんの愛称)ちゃん、本当にありがとうございました。

実は、吉井さんは「絶対にインタビューしたい!」と思っていたトップセールスウーマン。心の底から誠実で他人に愛を降り注ぐ姿勢は、瞬間的に出逢う人すべてを虜にしてしまいます。白い歯を見せながらキャッキャッと自然に振りまく愛くるしさ。おそらく人の10倍動いているだろう手足。しかしこの華奢な身体には計り知れないほどの営業への情熱と愛情が燃えているのです。まさに吉井さんは、今も、そしてこれからもっともっと大活躍するスーパーかしこカワイイ営業女子です。

太田 彩子